「人」の好きなことを、「人」と共に広める
株式会社CINRA代表取取締役/杉浦太一
チームビルディングは難しいですね(笑) 企業の規模が変われば変わるほど、チームの良いあり方って変わってくるので、2年前の正解が現在は不正解だったりします。自分でやってきたことを人に任せていくのはなかなか難しいし、人にやってもらっていることをマネジメントしていくことも、難しいです。まだまだできていないなあと思います。
バラバラはないんじゃないですかね、たぶん。(笑) 2013年に1年間、僕が単身でシンガポールに渡って事業を立ち上げてきたんです。当時10数名の企業で、社長が1年間不在になるというのは、まあ普通に考えたらストライキか辞めますよ、普通。(笑)1か月に1週間ぐらいは帰っていたんですが、その間一人も辞めなかったんです。支えてくれたスタッフには感謝しています。
支店という形で存続していて、今も1、2ヶ月に一度、クライアントさんとの打ち合わせなどで行っています。1年間いられたおかげで、自分の中で海外での展開について見通しがよくなったので、今後はより展開していく予定です。
Photo by Nariko Nakamura
ミッションとして掲げているのは、「幸せのきっかけを、多くの人に届ける」ですね。そうした活動を通して、「文化を作りたい」という想いが創業当初からあります。CINRA.NETを始めたのもその想いからですし、これからもそれは変わらないです。「文化を作る」ってカッコよく聞こえますが、実はとてもエゴイスティックです。でも、それが社会や人のためになると信じてやっていきます。
専門用語や固有名詞をできるだけ排除して、誰が読んでもわかるような記事にしています。アーティストのNEWアルバムの話でも、レコーディングについて技術的な話しをしたり、曲の紹介を1つずつ細かくやったりなどはしません。どんな心境で作ったのかとか、どんな悩みや葛藤を最近抱いているのかとか、共感を生みやすい記事づくりを目指しています。そうすることで、読者の方に新たに興味を持ってもらって、それが「幸せのきっかけ」になっていけばいいなと思っています。
もし、今やりたいと思うことがあるなら絶対にやった方がいいです。 後悔してはいけないということ。
僕は、「やりたい」と感じる心に素直に起業して本当に良かったと思っています。なぜかというと、何か起きたことに対して全部自分のせいにできるからです。組織にいるとどしても権限が細切れなので、責任意識も細切れにならざるを得ません。市場のせいにしたり、お客さんのせいにしたり、上司のせいにしたり、うまくいかない理由がいっぱいある。でも、自分で始めれば、どんなことが起きても基本的には全部自分が悪い。そもそも悪いと言ったり凹んだりしている暇なんかなくて、どうやったらうまくいくかを考えるようになる。そして、自分で決めればすぐに行動に移せる。いつでも自分に矛先を向けられるというのは、仕事をする上でとても健全な環境だと思います。もちろん、組織の中でもそうした高い意識で仕事ができる人もいるんでしょうが、ぼくはそんなに強い人間じゃないので、起業してほんとにラッキーだなぁと思っています。
the Entrepreneurでは起業家にインタビューをしてみたい人を募集中です!
>>https://www.wantedly.com/projects/15599
学生一人一人の希望に合わせたインターン紹介も行っています!
>>http://preneurs.me/