「どこで」より「なにを」やるか
株式会社アプリボット 代表取締役社長 / 浮田光樹
まず一番大切なことは、自分から「やりたい」と手を挙げて言い続けることだと思います。 とはいえ、採用面接時の学生には「将来自分で事業を興して社長になりたい」という人が意外と多いのですが、採用されてから3年後もずっと「社長になりたい」と言い続けられる人は本当に稀です。「本当にやりたいという強い意思」がないと言い続けることさえ出来なくなります。
私も元々「将来は経営者になりたい」とは思っていました。しかし、まさか内定者中に会社の立ち上げに参画し、入社と同時に取締役として経営に参画できるとは思ってもみませんでした。そういう意味ではチャンスが目の前に転がってきたので、それを迷わず掴んだ、という感じですね。(笑)
私の場合はかなり運も良かったと思いますが、
「サイバーエージェントに入った社員であれば、遅かれ早かれ3年以内には経営者になるチャンスは巡ってくる」と思います。
しかし、そのチャンスを掴める人は、3年経ってもずっと「経営者になりたい」と言い続けられるような人だけです。
3年間言い続けられるというのは、それができること自体が稀ですし、そういった人は自然と経営者になれるためのアクションも同時に起こしていますからね。
私は大学時代ロボット作りに没頭しており、その経験はすごく良かったですね。現在アプリボットはゲーム開発を行なう会社ですが、私の学生時代の「ものづくり」の経験がとても活かされていると感じています。
大学では、自立走行型のロボットを作るために皆で協力し合っていました。まずどんな自立走行型ロボットを作るのか、目指すべきゴールを決めなければなりません。そしてゴールが決まったら担当を割り振るわけですが、目指すべきゴールが明確に定まっているため、皆の行動がブレずに綺麗に目指すべき方向に進んでいきます。制作したロボットを走らせる大会に出場した際には、大会の直前にロボットが故障してしまうという、予期せぬ自体に見舞われることもありました。時間が無い中でも、どうにかしなければならないので、今ある時間の中でできる最善の方法を考えるようになります。全速力で部品を買いに行き、故障を直すために深夜になっても作業を続けるわけです。私はものづくりの経験から、諦めない意思や、粘り強さを学ぶことができました。この経験はそのままゲーム作りに活きていますね。
少なくとも私の場合は「ものづくり」の経験が大いに役立ちましたね。しかし、「ものづくり」の経験に限らず、私が今まで真剣に頑張ってきた多くのことが様々なカタチで役に立っているのも実感しています。
学生の皆さんには、何でも良いですから今行なっていることを「これはいつか役立つものだ」と思って、ぜひ目の前のことに真剣に取り組んでみて欲しいです。
「自分でサービスを作ってリリースする」という経験はしておきたかったですね。実際、弊社にも学生時代から何かサービスをリリースした経験のある学生は、入社したときから即戦力になっている場合が多いですからね。
弊社のビジョンにある通り、「世界を震撼させるようなサービス」をつくることです。私自身、弊社のサービスが世界で使われているのをこの目で見てみたいですね。そのためにも、ゲームに限らず様々な事業にチャレンジしていきたいと考えています。
既に、「スマートフォン上で行なう非ゲームのジャンルのサービス」をリリースするために動き始めています。ぜひ注目していてください。
実際に経営者になって事業を興せる「覚悟」を持った人は、本当に心からその事業やりたいと思っているからできるものです。「起業しなきゃ」、「社長になりたい」という気持ちよりも、やりたい事業や成し遂げたいことがあって手段として「自分で事業を興した方がいい」と思えることが大事ですし、そういった人が自然と経営者になっていくと思います。
これは社長の向き不向きの話ではありません。
「誰でも経営者になれる要素は身につけることが可能」という話です。
本記事の作成者:佐賀 智之
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