いつでも狩りが出来るか
株式会社アッション 木下 洋平
途上国を見て、「ビジネスを興して、雇用を創出しお金が回るようにして、豊かになってくれば、教育が根付く」という好循環を創り出したいと思いました。
このような大規模のプロジェクトとなると、グローバルに展開している大手メーカーか商社が有利だと考え、その狙いを持ちながら二度目の就職活動を行いました。内定をもらった中から、独立ということも考慮し、伊藤忠商事へ就職することにしました。
先ほどの話で、途上国を見たことや、海外の友人の言葉から意識はしていました。具体的に考えるようになったのは伊藤忠商事に就職することになったころです。大前研一さんや中谷巌さんの書籍を読んで、30歳までに起業することを決めました。
また、日本のサラリーマンで輝いている人って、もちろんいるのですが、結構少ないと思ういます。僕は、「一度しかない人生なんだから自分らしく楽しい人生を送りたい」と思うんです。そのような考えも起業を決意する背景になっています。
逆に何がリスクなのでしょうか?(笑)失敗してももう一度就職すれば良いですし、それが出来なければバイトすれば良いですよね。健康ならば、日本でのたれ死ぬことはないですよ。
確かに失敗して、さらに病気で入院しなければならないという状況は大変かもしれません。それでも日本なら生活保障がありますから、やはり「ほとんどリスクは無い」ですね。
いや、僕は基本的に臆病者です。いつでも怖いですし、不安ばかりです。
起業する時もそうでした。ただ、一般的に言うリスクは感じませんでした。むしろ会社員でいることの方がリスキーだと思いました。なぜなら多くの会社員は、まるで牙をもがれたライオンみたいなもので、自分で狩りが出来ないでしょう。檻に入れられて毎月25日にエサをもらっている。
これからの時代を生きていくことを考えたら、常に牙を磨いていつでも狩りが出来なければならないと思います。逆にそうしていればどこの世界でも生きていけるでしょう。
魅力は、制約があまり無いということですね。それに伴って責任も生じてきますが、その自由と責任のバランスを取ることがまたすごく楽しいです。
逆に、経営していくことはやはり難しいです。経営ということに関しては会社にいたころから考えていましたから、起業してから急に勉強しなければならない、ということはありませんでしたが、雇われていた時のように決められたルールに従っていれば生きていけるわけではありません。
「自由と責任」が起業の魅力であり、難しさですね。
オフィス内の様子2