with entertainment = 相手の期待を超えること
株式会社ドリコム / 内藤裕紀
1978年生まれ。京都大学在学中の2001年にドリコムを設立。ブログサービス事業で業績を大きく伸ばし、2006年に東証マザーズ上場。
現在は国内・海外に向けたソーシャルを軸としたスマートフォン向けコンテンツの提供を進めている。
ソーシャルゲームを中心に、そのノウハウを活かして継続学習を実現するソーシャルラーニング、独自のノウハウを活かした広告サービスの3領域に注力。
「with entertainment = 相手の期待を超えること」を会社の存在意義として掲げ、新規性の高いサービスの提供に取り組む。
中学生の頃は部活ばかりしていました。東京の田舎にある普通の公立中学校に通っていて、窓ガラスが割れていたり校内をバイクで入ってくる人がいたりと古き良き不良の学校でした(笑)。僕は陸上部だったんですけど、地区で1番になり勉強も学年1位でした。勉強もスポーツも万能だったので自分の中では中学の頃が一番輝いていたかもしれません(笑)。
中学の頃の「やったら結果が出る」という経験が、いつも自分のどこかで支えになっています。陸上部で最初のうちはみんな校舎を5周走る間に僕は4周しか走れないくらい遅かった。それでも、土日や朝練習をしていくうちに1番になりました。だから、大学受験にしても起業にしても「やれば何とかなるもの」。という思いがありましたね。
センスがないのであれば、人よりも量をこなさなければなりません。量をこなしていくと次第に効率良くできる方法が分かってくるようになります。そしてやり続けることで結果がついてくる。そんなサイクルを大切にしています。
子供の頃から「発明家になりたい」という思いがあったので、その道に進むためにはどうすればいいのか?をずっと考えていました。そのヒントとなる情報を日経新聞や経済シンポジウムなどから得ていたんです。そこでベンチャーというものがあることを知り、モノを作って世の中に出して行くことが出来る手段になるんだと分かりました。この事実を知って、発明家としての道をベンチャーで成し遂げようと決めて起業しようと思ったんです。ある日、自分の中で発明家とノーベル賞は何か近いなという安易な発想があり、東大よりもノーベル賞を輩出していた京大に興味を抱きました。東京に住んでいるのにわざわざ京大行く人は少ないですよね。あとは、親父が大阪出身だったので「東大より京大の方が偉い!!」みたいな関西人によくある教えを聞かされていました(笑)。そんなこともあり、京大行ってベンチャー立ち上げて起業しようと計画したんです。
幸い親は東京にいて僕は京都にいたので、上場する直前までサークルをやっていると思われていました(笑)。「会社をやり始めたよ」とは言っていたんですが、「大学生が起業しているなんてサークルの延長だろ?」くらいに思っていたんでしょう。上場が近づいてきて、僕もメディアに露出する機会が増えました。その段階で「息子は東京に来ていて、学校に行っていないようだ。それでもう退学するらしい?!」。メディアを通じて親は状況を知ったみたいです(笑)