『サイバーエージェント子会社社長の告白』
【第18弾】
買えるAbemaTV社 伊達社長
「重要なのは『何になりたいか』ではなく、『何を成したいか』」
『サイバーエージェントのグループ会社の社長インタビュー連載企画:第18弾』
株式会社買えるAbemaTV社 伊達 学
いつも意識している言葉は、3つあります。
「事業への誇り」、「会社への信頼」、「仲間への尊敬」です。
特に、会社の人数が多くなっていき、一対一で語れない人が出てきたタイミングで、何かしらの施策を使って、この3つの気持ちをどんどん増やしていく必要があると思っています。
これが浸透している組織は、地力がある。
事業がうまくいかなくなったタイミングで、いかに、この3つの気持ちを持って耐えられるか。
土壇場での強さが変わってくると思っています。
「この事業が“何を(どんな価値を)”提供する仕事で、提供することによってどういう“対価”があるのか?」というところを、ちゃんと言葉にして伝えたり、説明してあげることで、もっと納得して走ってくれるような社員を増やしていきたいです。
「何になりたいか」とか、「どういう会社で仕事がしたいか」より、
「何を成したいのか」を考えてほしいです。
その方が結果的にいい仕事ができる。
僕も学生の面接を何百人とやっていた時期があるんですけど、やはり「経営者なりたいです」と言う学生がたくさんいて。
そういう学生に、「なんで経営者になりたいの?」と聞くと、「日本をこうしたい」とか、「世の中にインパクトを出したい」と表面的には答えてくれますが、
本当は、 “起業家”とか“社長”とか、そういう耳障りのいい「なりたいもの」を先に選んでいるのではないかな?と思ってしまう人も多くいました。
ただ、
「起業家なのか、会社員なのか」は、あくまで手段であって、目的ではない。
「成したいこと」が明確になっていて、その実現に最も近いと思われるのが、起業家になることだったら、それを選択すればいい。
「成したいこと」が先にあって、それをどのような職種や役職で実現するかは、後で手段として選べばいい。
そういう意識をもって、選択をしてほしいと思います。
本記事の作成者:黒田訓英