どんな状況からでも次に行ける、そんな社会に
一般社団法人GrowAsPeople代表理事/角間惇一郎
現在、継続して夜の世界に対して関心を続けてきた領域は週刊誌等に代表されるゴシップ業界と、社会学及びジェンダー論の2領域だといえます。ゴシップ的個人ストーリー紹介だけでなく、是非論、歴史的な背景などについては識者の中で盛んに議論されてきましたが、そろそろ議論からしくみの実践を行っていく段階に発展させなければいけません。課題解決のしくみを具体的にデザインしていくためには、感情だけなくデータや数字を根拠としながらデザイン的な視点をもった動き方をしなければいけません。夜の世界というグレーで変化の早い把握が困難な世界の情報を得る為には、柔軟性と機動性が求められます。そういう動き方は大きい組織では絶対にできません。善意やボランタリーにとどまるのでなく、中立性故の機動性を活かして、当事者からのリアルな情報を収集しニーズに答えるしくみを実験的に繰り返していくことがNPOの理想的なあり方と考えています。(マネタイズへの課題は残りますが…汗)
事業が支援者側にとっての自己表現(アート)になってはいけないという意味でこの言葉を使っていますNPOの本質的な役割は当事者のニーズにとって最適な形を導き出すこと(デザイン)です。必要とされるしくみをしれっとつくり、究極、影響を与えたことを社会に悟られないレベルで活動することがNPOの理想だと思っています。この点でいつもジレンマを抱えるのはメディアとのつきあいかたです。場合によっては、情報を発信していくためにメディアの力を借りなければいけません。しかし、メディアというものは、夜の世界に至ることになってしまった原因に対して関心があります。心がざわつくようなストーリーはメディアとの相性が良い為です。その結果、夜の世界に関わる個人の背景ばかりが取り上げられてきました。しかし繰り返しますが、刺激的なストーリーの消費だけでは、具体的に求められている支援策が生まれてきません。感情にながされるのでも、我を通すのでもなく、本当に当事者に求められている最適なあり方をデザインすることこそ最善だと決して忘れてはいけないのです。
人は弱いものです。特に社会的にふんわりしている学生のうちだと、自分を着飾る“肩書き”が欲しくて仕方がないのではないかと思います。場合によっては、自分を守るための肩書欲しさに、起業もしくは、起業宣言する方もいるのではないかなぁと。でも、正直言って株式会社でもNPOでも、組織を作ることは手段であって決して目的ではありません。同時に、肩書きってものは、瞬間的に安心を与えてくれるものだけれども、一生を通して安心を与えてくれるものではありません。とても儚く脆いものです。今は不安かもしれませんが、肩書を得ることに固執しないほうがいいと思います。わかりやすいカタチづくりから始めるより、まず身近なところで感じた違和感を無視しないということが大切なのではないでしょうか。違和感の先には、必ず何らかのニーズが転がっています。同時に、常に何か技術が磨かれる機会に触れておくことをお勧めします。技術って磨いておくと、いざって時、すぐに役立つものです。
違和感への感度と、なんらかの技術があれば、目の前のだれかの具体的な助けになることが出来ます。もし必要性が出てきたら、会社を作ったり、仲間を巻き込んだりすればいい。社会という大枠にインパクトを与えたいと考えることはいいことですが、まずは目の前に有る機会(違和感を感じること、技術を磨く時間)を大切にしていくことを忘れないで欲しいです。
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