繰り返される単調な日々の中、情熱を持って新しいことを想像・創造できる人間になる
株式会社リバースプロジェクト / 龜石太夏匡part2
「自分のやりたい仕事に就きたいんですけど、どうするべきですか」という質問がよくあります。そもそも、好きなことで生きていく人たちは、小学生くらいからその道に向かっていたりします。大学に行っている人たちは、そういう道を進まなかった人たちであり、就職活動するってことは自分のやりたい仕事ができないことを、理解しなくてはいけないと思います。
ここで重要なのは、自分の心を裏切らないってことです。例えば、「この会社のやっていることは、全く自分がやりたいと思えないけど、給料が2倍良いから入社しよう」というのは間違っています。自分がそんなにやりたいことではなくても、目指している先が似ている所に向かうべきです。そして、簡単に辞めないってことが大事なんですよ。必ず5回の山を越えるまでは辞めないと自分の中でルールとして決めて欲しいです。そうすると、4,5年は経ちますね。そういった経験を経て、ようやく自分にとって正しい選択ができるようになるんです。1,2回の挫折だけで辞めてしまったら、また同じ失敗を繰り返してしまいます。ほんとにやりたいことを目指すなら、やりたくないことかもしれないけど、5回の山を越えることです。
人間は40歳になってもあと40年くらい人生があると考えたら、20代をどう生きるかが分かってくるでしょう。20代はとにかくめんどうなこと、やりたくないなって思うことをして欲しいです。失敗したっていい。命を取られるような責任を取らされることはないから、恐れないで向かって行って欲しい。
僕のプロフィールはネットにあるけど、それを見ても僕を「知った」だけで、僕を「分かった」ことにはならないですよね。そこが「知った」と「分かった」ことの違いですね。「分かった」っていうのは、インターネットだけでは手に入れることはできないです。まずは、自分の心が何を感じて、何をするべきなのかを考えて、「知った」と「分かった」の違いを経験して欲しいです。あとは、『絶対に死ぬなよ』と言いたいです。生きるのは確かに辛いけど、私たちが生まれてきたことは、すごい確率なんだよ。これほどの確率を持って生まれてきたからには、何かしら意味があると思う。ほんとに命を大切にしてほしいし、自分の命を大切にするのは、他人の命を大切にすることに繋がると思います。
自分はリバース・プロジェクトで、モラルと想像力を大切にしています。これやりたいって思いだけで、想像力を押し進めるだけではダメだし、モラルだけに縛られるのもダメなんです。モラルと想像力のバランスが、大事なんだと思います。
どんな問題に対しても正しい答えは、自分の胸の中にあることを信じて欲しいですね。心の声は、いつも正しいジャッジをしてくれて、どんなに辛いときでも一番身近にいてくれるのは、自分なんです。「大丈夫、お前はできる」と励ましてくれる。でも、多くの人は自分を置き去りにして、声を無視して、自暴自棄になっていくんです。本来は、一番の親友であり、一番の味方は、自分だってことを意識してあげるんです。そうしたら、自分が愛おしくなって、自分を好きになったら、他人を好きになれるんです。一日5分で良いから、自分と向き合う時間を取って上げると良いかもしれません。
私には、好きな言葉があるんです。「生きるっていうことを意識せずに、生かされているってことを意識して、繰り返される単調な日々の中、情熱を持って新しいことを想像・創造できる人間になる」。生きるのは、エゴイスティックな方で、生かされるのは、あなたがこれからの社会に必要っていう意味なんです。それでも、繰り返される単調な日々は続くけど、その中にいても情熱を失わずに、新しいことが想像・創造できる人がプロフェッショナルになれると思います。
これほどの確率の中で生まれたってことは、あなたは生かされていて、そこに意識を向けると、あなたは必要とされているってことに気が付きますよ。そして、死と向き合うと、いま生きていることが素晴らしく感じます。