電動バイクで、世界にイノベーションを起こす
テラモーターズ株式会社 / 林信吾
近年日本は中国、韓国に負け続けています。もちろんアメリカにも。ITで負けて、金融で負けて、次は環境で負けようとしています。 現在EV(電気自動車)の分野で、アメリカが急速に成長しています。インドや中国、EUでもEVベンチャーは出てきています。その中で 「バイクの分野、特にスクーターの分野では一体誰がやるんだ!」という中で、私たちが名乗りあげているところです。勿論非常に競争が厳しくなることが予想されるので、イノベーションを起こさないと、勝ち目はないと思っています。
元々、大企業は向いてないと思っていました。一方で起業するようなアイデアもビジョンもまだ持っていませんでした。そこでベンチャー企業を探すことにしました。私の中で、ベンチャーの定義があり、それは5年などの比較的短いスパンで今のGoogleや楽天のようになるか否かです。つまり、単純に小さいということではなく、急速に成長するかどうか、が重要でした。しかし残念ながら、なかなかそういったイメージが湧くベンチャー企業は、当時はありませんでした。そんな中で出会ったのが、テラモーターズでした。
イノベーションのジレンマの話にも共感できましたし、将来の成長性も感じることができました。そして、何より社長の徳重に惹かれました。
理念もいい、人もいい、タイミングもいい、そして資金もありました。だったら、ここで勝負しようと決意したのです。当時は社長と技術者が3人ぐらいの本当に小さな組織でしたが、迷わず飛び込みました。これが大学4年の4月です。その後一年間インターンを経験した後、そのまま入社しました。
スポーツの職業に関わりたいという思いから、早稲田大学のスポーツ科学科に入学しました。しかしながら、スポーツの職業への道は、非常に狭き門でかつマーケットとしてもまだまだ小さいということを入学してから知りました。そこで再び、将来の職業を模索するようになりました。
入学してからは、サッカーのサークルに入ったのですが、どこかもどかしい日々を過ごしていました。そこで自分の生活を変えようと思って、フリーペーパーの全国大会を運営している学生団体に入ることにしました。紆余曲折あって、入って数ヶ月でその団体の代表になることができました。最後のイベントはオーディエンス500人を集めることができ、成功を収めることができました。
その学生団体の活動をきっかけに、今まで出会ったことがないような優秀な学生と知り合うようになりました。そこで感じたのが、彼らはなにか夢を持って努力していたことです。しかし、私は努力では負けていない自信はある反面、やりたいことが明確にありませんでした。 目的がなかったので、団体での最後のイベントが終わると、燃え尽き症候群のようになってしまいました。そこで自分を見つめ直す期間として、一年間休学することにしたんです。