NO FUN NO GAIN
タリーズコーヒージャパン創業者 / 松田公太
まず、何を持って成功と言うかを考えなくてはいけませんね。ただ利益を出すことだけを成功だとするとゼロサムゲームのように自分の利益だけを追求する会社も成功していることになりますが、それでは社会に何も新しいものを作り出していませんし、どこかで泣いてしまっている人もいる、これはトータルで見るととてもネガティブな事だと思います。
今までなかったものを作り、それを社会に広めていく事が出来る人、生活の中に溶け込み、新しい価値を作る事が出来る人こそが成功者なのだと私は思います。 さらに、最終的には社会に還元できる人こそが真の成功者なのだと思います。 そこに至る為にはしっかりとした目標と目的を持たなければなりません。世の中を便利にして困っている人を助けたいという明確な目的を持ち、それに向かったしっかりとした目標を持っている人こそが真の成功者になりえます。ただお金儲けをする為だけならお金に対する欲だけで十分ですけどね。
起業をするという点では、日本はとてもいい環境だと思います。1円から会社設立が出来ますし、インフラも揃っています。例え失敗したとしても生死の心配をする必要はありません。私自身も起業をしたときに7000万円の借金を背負いましたが、コンビニのアルバイトをしてでも返そうと思えたわけですから。
起業をして失敗したら処刑されてしまうような国だとしたら環境は最悪ですが、今の日本では失敗しても食べていけますし、最高の環境だと思います。
ただ、起業をした後にサポートする仕組みが整っていないと思います。なので、起業をするまでは最高の環境ですが、成功させようとする仕組みがまだまだ整っていない状態です。 具体的にはベンチャーキャピタルやエンジェルがアメリカに比べて少ないですし、銀行からの借り入れも大変です。しかも失敗するとブラックリストに載ってしまい、もう一度チャレンジする事が難しい。そこを改善していかなければ開業率は増えていかないと思います。
夜の12時までに帰ったら走りに行くというものや、1年ごとに目標を作るというものから、移動中にTwitterをするなどという細かいものまで色々なルールがあります。こういったルールが大切で、ルールを決めないと面倒くさくてやらなくなってしまうんですよ。ルールってなくてもいいものじゃないですか。Twitterだってやらなくてもいいですし、走らなくても困らないですよね。人間は弱いのでそういうやらなくてもいいことこそ、ルールを決めないとやらなくなってしまうんです。
ただ、ルールを決めて続けていると習慣になってくるんですよ。それが癖になるとやらないと、いてもたってもいられない状態になってくるんですよね。それはとてもプラスな事だと思います。