育児をしながら働けるように。大分県で薬剤師不足を解消するWebサービス・アプリ「ふぁーまっち」
株式会社 薬けん 代表取締役 野中 牧
薬学部にいて、将来薬剤師になることは決まっていました。なので、インターンや就職活動に関わることはしていなかったです。基本は大学で授業を受けて、家に帰る。バイトがある日はバイトをしてっていう、特段何もしてない生活を送ってました。APUの学生を見てると充実しているので、何かすれば良かったと後悔しています(笑)
「薬剤師になりたい!」と思ったわけじゃなくて、小さい頃に親から「資格を取りなさい」と言われていて。どんな資格にしようかなと思いながらそれまでの人生を歩んでいたんですけど、医療系なら女の子でも大丈夫かなと思いました。
本当は臨床検査技師という採血や検尿などを機械にかけて、成分の分析をする学部に行きたかったんです。しかし、その大学は全部落ちてしまい、薬学部の方だけ受かったので、薬学部でいいやと思い、薬学部に進みました。
最初は、大学の教室の助手で2年間、動物実験をしていました。そのあとは、治験に興味があり、別府に治験をやってる病院があって、募集がかかっていたので、そこに就職しました。
薬ができ上がるのは、最初に試験管の中で効果があるかもというのがわかり、そのあとに動物実験をします。そこできちんと効果があることがわかったら、健康な成人男性に投与し副作用が軽微であるかということを調べた後に、実際に患者さんに投与し効果の有無を調べます。
私は最初の方の動物実験に携わっていたので、その後どんな感じで治験が進んでいくのかを知りたいくて、治験センターに就職しました。
治験センターの薬剤師業務は薬剤管理の仕事がメインでしたが、こんな適応を追加したいんだなとか、新しい作用機序のお薬を知る事ができて医療の最先端を感じていました。
他にも病院の薬剤師業務もさせてもらえました。患者さんに服薬指導したり、感染や褥瘡のチーム医療など、いわゆる薬剤師としての実務を経験してみて、充実感がありました。
しかしながら、入院してくる患者さんは症状にもよりますが、基本的に病院は長くて2~3ヶ月しか入院できない。退院した後のフォローができなくて。患者さんは病院に来るのが月に1回くらいなので、退院後は「インスリン注射ちゃんと打ててるかな?」「きちんと薬を服用できてるかな?」「吸入できてるかな?」大丈夫なのかなと心配していました。なので、病院を退職したあとは、在宅専門の調剤薬局に行きました。