育児をしながら働けるように。大分県で薬剤師不足を解消するWebサービス・アプリ「ふぁーまっち」
株式会社 薬けん 代表取締役 野中 牧
<経歴>
昭和56年8月7日生まれ 株式会社 薬けん 代表取締役 薬剤師
2004年薬剤師免許取得
2017年10月薬けん開業
2019年10月株式会社 薬けん設立
薬局や病院に薬剤師として15年間勤務。
大分県には薬学部がない為に薬剤師不足が慢性化。出産後勤務薬剤師として働き続けるが、休みづらい環境では子育てと仕事を両立できないと感じた。
その課題を解決するべく、単発で薬剤師業務を請け負う事業を開始。
働き続けたいという想いと、子どもとの時間を大事にしたいという想い、
薬剤師の為の薬剤師による新しい仕組みづくりに挑戦中。
現在、「子育て中などで働いていない薬剤師」と「人手不足の薬局・病院」を繋ぐマッチングwebサイト・アプリを開発中。
2020年2月中にリリース予定。
簡単に言うと、お休みを取りたい薬局や病院の薬剤師と、「少しなら働けるよ」という薬剤師のマッチングwebサービス・アプリです。現在は30 社からふぁーまっちの登録薬剤師に勤務要請があるんですが、現在は登録薬剤師が少ないので、10社とだけ契約してます。
薬局に勤めていた時に、子供の体調不良時に本当は休みたいけど「みんなに迷惑をかけるから」っていう理由で出勤している人が多かったんです。
はい。薬剤師は資格がないと薬剤師の仕事はできません。しかし、それは見方を変えたら代わりができるんじゃないかと思いました。つまり、資格を持っているけど、何らかの理由で働けてない人、、、例えば、子育て中で勤めることができない主婦の方や持病がある方、介護があるなどの制約があるような薬剤師。
私自身、子育てをしながら薬局に勤めていたんですが、子供が体調不良になった時はどうしても休まなければいけません。でも、人手不足だから休んだら、皆に迷惑をかけてしまう…。そういう葛藤を持ちながら働いていました。
勤める病院や薬局によって違うと思うんですが、病院薬剤師は患者さんの容態が急変すると、オンコールでそれに対応しないといけない場合がある。現場はとてもハード。
当時は独身でしたが、これは「子供を産んでから働くことはできないな」と思いました。
私が知る限りだと、薬局は女性が多い職場。小さいお子さんがいる女性がたくさん働いています。だけど休めなくて困ってる、、、そういう人たちの助けになりたいなと思って、起業しました。誰かが代わりに勤務できれば、その人はお休みできて、お子さんの看病だったり、学校の行事にいけたりしますから。
おっしゃる通りで、お母さんたちのためにやり始めましたが「家族のために」ということで、嬉しいことに今は男性薬剤師からの要請も多いです。
医療施設は低コストで人手不足の解消、お休みを提供でき、福利厚生がアップできます。
「ふぁーまっち」の登録薬剤師も少ししか働けないけど、空いた時間でお金を稼げます。また、いろんな薬局や病院を経験できるので、薬剤師としてのスキルがかなり上がるんです。
例えば、眼科の門前の薬局にお勤めの薬剤師だったら主に目薬しか携われなかったけど、でも、単発で内科の薬局に行ったりとか、皮膚科に行ったりできるので、いろんな処方箋に触れ、いろんなドクターの治療を経験できます。