起業家インタビューのthe Entrepreneur(アントレプレナー)インターンの大学生が起業家へ取材！

転がり続ける不屈のサイコロ　〜何度１が出ても諦めない、若き起業家の挑戦〜

　なぜ、若くしてそこまでビジネスの世界にのめり込んだのでしょうか？

　もともと、自分の親が自営業だったこともあり、漠然とではありますが、将来は自分も何か事業を興したい、自分の力で何かを成し遂げたいという思いは持っていました。
　そんな中、大学1年生の時に、たまたま知人の紹介で、代表が1人でやっている、本当に創業間もない会社で長期インターンを始める機会に恵まれました。最初は本当に右も左も分からない状態でしたが、会社の成長と共に、私自身も様々な役割を任されるようになりました。例えば、新規事業の立ち上げや、海外支社の設立など、普通に大学生活を送っていたら絶対に経験できないような、刺激的なプロジェクトに携わることができました。もちろん、楽しいことばかりではなく、大変なこともたくさんありましたよ（笑）。新規事業の計画がうまく立てられず、出張先のホテルで1人泣いたこともありました。当時は、自分にできることが本当に限られており、無力感に苛まれることもありました。しかし、そんな苦しい経験を通して、ビジネスの面白さや、自分の成長を実感することができたんです。特に、ゼロから何かを創り出すことの難しさと、それを成し遂げた時の達成感は、何物にも代えがたいものでした。こうした経験が、私をさらにビジネスの世界にのめり込ませ、起業家としての道を歩む大きなきっかけになったのだと思います。

　壮絶な経験ですね…！その経験が、カウシェ創業にどのように活かされていますか？

　インターン時代に、スタートアップのスピード感や、0から1を生み出すことの難しさと面白さを肌で感じられたことは、カウシェ創業において非常に大きな財産になっています。特に、当時の代表から学んだ「継続力」の大切さは、今のカウシェの経営にも活きています。
　というのも、先ほどお話ししたように、私自身、インターン時代に何度も壁にぶつかり、挫折しそうになった経験があります。ある時、私が担当していた新規事業が、半年間くらいずっと悩んでいて、もう本当にダメかもしれない…という時期がありました。精神的にもかなり追い詰められていて、正直、会社に行くのも辛いと感じる日もありました。そんな時、当時の代表に飲みに連れて行ってもらい、こう言われたんです。「人生はサイコロを振るようなもの。時にはどんなに頑張っても、1ばかりが出ることもある。でも、諦めずに振り続ければ、いつか必ず6が出る日が来る。だから、今は辛くても、腐らずに、前を向いて進み続けよう。」と。この言葉は、今でも私の支えになっています。起業家として、事業を成長させていく過程では、必ずと言っていいほど、困難な壁に直面します。そんな時、この「サイコロ」の話を思い出し、自分を奮い立たせています。

　「継続力」は起業家にとって非常に重要な資質だと感じます。一方で、継続する為には、チームも重要だと思います。創業期にどのようにメンバーを集めましたか？

　おっしゃる通り、事業を継続し、成長させていくためには、一緒に働く仲間の存在が非常に重要です。私自身、カウシェを創業する際には、過去に一緒に働いた仲間や大学時代の先輩など、信頼できる「いいやつ」に声をかけ、チームを作りました。
　では、私が考える「真のいいやつ」とは何か。それは、本心から仲間のことを思い、仲間の成功を願える人です。もう少し具体的に言うと、自分の利益だけでなく、チーム全体の利益を考え、そのために行動できる人。そして、困難な状況でも、仲間を信じ、共に乗り越えようとする意志を持った人です。スタートアップでは、少人数のチームで、苦楽を共にしながら、長い時間を一緒に過ごします。そんな中で、スキルや経験はもちろん重要ですが、それ以上に、仲間を大切にする気持ち、お互いをリスペクトし、支え合う精神が、チームを一つにし、困難を乗り越える原動力になると信じています。なぜなら、ビジネスの世界、特にスタートアップの世界では、常に順風満帆とは限らず、むしろ逆境の連続だからです。そんな時、「この人のためなら頑張れる」「このチームで成功したい」という強い思いが、困難を乗り越える力になります。そして、その思いの根底にあるのが、「真のいいやつ」としての資質だと私は考えています。

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