「タッチ」で未来を実装する。NFCの常識を覆す岩城氏の「ブレない」挑戦
MEET株式会社 / 代表取締役社長 岩城功
「MEET」のビジネスモデルはSaaS(Software as a Service)が中心なのですが、僕にとっては初めての経験でした。SaaS特有のKPI管理や、エンタープライズ向けの長いリードタイム(契約までの期間)を考慮した事業計画の立て方など、学ぶべきことが多く、最初は少し苦戦しましたね。広告業界とは売上の考え方や戦略が全く違うので。
ただ、知識は勉強すれば身につきます。新しいメンバーを採用する際も、知識の有無よりは、ポテンシャルや熱意、そして「諦めない心」を重視しています。僕自身も様々な業界を経験してきましたが、結局はやる気と諦めない気持ちがあれば、どんな業界でも成長できると信じています。
会社は、同じようなタイプの人だけでは成り立ちません。サッカーで言えば、ゴールキーパーからフォワードまで、それぞれのポジションで役割を果たせる多様な人材が必要です。そして、代表として最も重要なのは、メンバー一人ひとりに「腹落ち感」を持ってもらうこと。僕がいくら正しいと思っていても、メンバーが納得していなければ組織は動きません。だからこそ、ビジョンや方針を丁寧に伝え、メンバーの意見にも耳を傾け、ブレない姿勢を示すことが大切だと考えています。
まずは「やってみよう」という精神ですね。今は情報過多な社会で、起業に関するネガティブな情報もたくさん入ってきますが、それに左右されずに、まずは一歩踏み出すことが大事だと思います。
そして、最も重要なのは「成功するまでやり続ける覚悟」です。僕も過去に会社を一つ潰した経験がありますが、そこで諦めていたら、僕の起業家人生は失敗で終わっていたでしょう。でも、また新たにチャレンジし、成功を作るために動き続けている。どの時点で「失敗」と定義するかは自分次第です。失敗しても、それを糧にして成功するまで諦めずにやり続ければ、必ず成長できるし、道は開けると信じています。
まず伝えたいのは、情報に惑わされずに「まずやってみる」こと。やってみなければ何も分かりません。
そして、起業家にはいろんなタイプがいるということを知ってほしいです。必ずしも全員がゼロから1を生み出す必要はない。僕のように、誰かのアイデアを形にする、1を100にする役割で輝ける人もいます。自分の得意なこと、情熱を注げることを見つけて、その領域で挑戦すればいいんです。
最後に、どんな困難があっても、「成功するまで諦めない」こと。起業は失敗の連続かもしれませんが、その失敗を失敗で終わらせない限り、それは成功へのプロセスです。ブレない軸を持ち、熱意を持って、成功するまでやり続ける。その覚悟があれば、きっと道は拓けるはずです。皆さんの挑戦を心から応援しています。