感覚値を上げよ!
シナプス株式会社代表取締役 / 田村健太郎
一橋大学卒。
ベンチャー企業でのインターンを経て、在学中にモバキッズ社(現在のシナプス社)を創業。
モバイル向け受託開発、各種コンテンツ配信サービスの開発・運営・受託等を経て、今の事業に至る。 電子書籍などのコンテンツパブリッシング分野に強いエンジニア起業家。
コンテンツジャンキー。
【Synapse(シナプス)】
僕は、「これまでのメディアでは実現しなかった、ディープで少数の人にはすごく役に立つ濃い情報のやり取りをインターネット上で実現したい」と思っています。そういったコンテンツの流通を図るために、今まで手を替え品を替え様々な事業を行ってきました。そうやって模索をしてきた中で、今はオンラインサロンに可能性を感じていて、これに集中しています。
インターネットが登場する前の時代であれば、本やテレビ、ラジオなどで情報を発信することが多く、発信者となれるのは一部の方に限られていました。一方で、インターネットでは誰もが発信者となれます。
発信する一部の人とそれを受信する人という関係性から誰でも発信する人であり受信する人であるという状態を作り出したことが一番大きいと思います。
僕の友人のブログが、コンテンツの内容を十分に理解しないまま言葉の一部を取り出し批判をしている質の低い読者によって、炎上させられることがありました。彼には、「コンテンツをきちんと理解してくれる人だけにコンテンツを届けたい」という想いがあり、個人的なお手伝いで、毎月千円支払った人だけが読むことの出来る専用のブログと専用のコミュニティーを作りました。すると、意外にコミュニティーの方が盛り上がってきて、「これが最も良い情報のやり取りの仕方だ」という確信を得たのがきっかけです。
人数が増えてくると、確かに主催者と参加者一人一人の距離は離れてしまいます。一方で、人数が増えてコミュニティーが盛り上がってくると、サロン運営者だけでなく参加者のコメントにも価値が出てきます。主催者のコメントだけでなく参加者のリアクションもコンテンツとして楽しむことが出来るようになるのでコミュニティーとしてのメリットは保たれと考えています。同時に、人数が増えれば増えるほど、いつも良いコメントを残している参加者をピックアップする仕組みが必要になるでしょう。
人数のあり方ごとに、参加者は新たな価値観を享受出来るようになり、楽しみ方が変わっていきます。「主催者と直接会う」という楽しみ方から、「そのコミュニティーを活かして自分は何をするのか」という発想に変わっていくと思います。