創業支援のプロが語る、失敗しない起業家とは?
株式会社MMコンサルティング 代表/上野光夫
自分自身を常に客観的に見るという視点が大切です。特別自分を厳しい目で見る必要も無いですし、自分を励ます必要も無いのですが、冷静に今の自分を見つめることができれば、改善策も考え出せるようになるはずです。起業というものは、上手くいかなくて当然と考えて始めた方が良いです。創業当初の思惑とズレて上手くいかないことが当たり前なのです。
私の経験上では、学生へ実際に融資したケースは非常に少ないですね。まずは自己資金を作ることが出来ないと融資を受けることも出来ないため、そのあたりも融資が少ない要因になっているかもしれません。私個人としては「今後もっと学生起業への融資は増えていくべきだ」と感じています。それに日本政策金融公庫でも高校向けのビジネスグランプリを行っているくらいですから、今後もっと学生への融資は増えていくと思いますよ。
出来るだけ融資は受けた方が良いでしょうね。一般的に借金は非常識な悪いことだと思われていますが、企業経営においてお金を借りることは重要なことです。学生でも起業するのであれば、お金を借りる常識に慣れておくのは大変重要なことだと思います。
例えば、貴方が500万円の融資を受けたとします。基本的に融資は5年間での返済となりますから、利率を含めて考えても毎月9万円ほどの返済ができれば問題無く完済できます。実家通いの学生なら月9万の返済であれば不可能ではないでしょう。ただし、1番重要な考え方は、「融資を受けた金額は、必ず起業したビジネスで全額返す!」という事です。このくらい強い気持ちを持たないと、とても起業は成功しません。
もちろん、いいですよ!ビジネスプランを実現するためには、場合によってはどこかの許認可を得る必要があったりもしますし、アイデアは良くてもボトルネックが不安定で見直す必要があるなど、アドバイスをさせてもらいます。ビジネスアイデアはどんどん1枚用紙にでも書き溜めておいて、プラン化したものを相談して頂ければと思っていますよ。
私ならインターンに参加します。私の時代はインターンというものは殆ど存在していなかったと思いますが、今学生として過ごせるのであればインターンに参加したいですね。やりたいことが分からないのであれば、とりあえず複数のインターンを経験してみて、自分の価値基準を構築することから始めてみるのも良いと思います。
WEB系が詳しい人は大歓迎です。感性やデザインセンスが良い人だと本当に嬉しいです。あとは出版社に入りたいと思っているような人で、文章を書くことに関心のある人ですね。
「起業」をキーワードにしたビジネスを今後も展開していきたいですね。何千人もの起業家を見てきた私の経験を活かし、起業支援で日本一になりたいと思っています。起業支援の機関は数多くありますが、どれも本当に起業に繋がる有効な支援ができているのかは疑問を感じています。世界と比べて日本の開業率が非常に低い事には様々な問題が考えられますが、私自身の手で、1人でも多くの起業家が成功に近づく事のできるお手伝いをしていきたいと考えています。
安定を求めるのではなく、一度きりの人生をぜひ挑戦して過ごして欲しいです。後で振り返って後悔しないように、そして起業を人生の選択肢の1つとしても加えておいて欲しいですね。金融機関の常識として、共同経営は失敗するいう格言があります。精神的に誰かを頼るような共同経営をしてはいけません。最近の若い人の起業の流れとして、最初から役割分担を決めてチームとして起業するケースが多くなってきているように感じますが、まずは自分1人で何ができるのか考えることが大切です。
本記事の作成者:佐賀智之
株式会社MMコンサルティング:http://mmconsulting.jp/