『やらねばならない』という使命感に突き動かされた
株式会社ジョブウェブ / 佐藤孝治
「ジョブウェブ」と言えば就活生で知らぬものはいない程のwebサービス。
今回取材をさせて頂いたのは、ジョブウェブの創始者であり、「<就活>廃止論」の著者でもある佐藤孝治社長。ジョブウェブを通じて、学生側と企業側のベストなジョブマッチングを模索され続けています。
そんな佐藤社長がそもそもどうして、ジョブウェブを考案したのか?そして起業に至ったのか。インタビューをさせて頂きました!
大学1年2年の頃は映画制作をしていました。3年に進級する際に映像やメディアへの興味から、広告研究の第一人者の八巻俊雄先生のゼミに所属し、「広告論文電通賞」へ向けてゼミの仲間と一緒に論文に取り組んでいました。この研究を通じて1年間インターネットの未来について深く考え続けていました。このとき、「インターネットで世界が変わるんじゃないか」と非常に衝撃を受けた事を覚えています。1995年のことでした。
就職活動の時は自然にインターネットを活用して就職活動をするように変化していきました。ホームページに日々の就職活動の様子を記録して公開していたのですが、当時ホームページを公開している学生が少なかったので、新しもの好きの好奇心旺盛な学生同士が繋がっていき、ネットを通じて面白い同世代の仲間と知り合えることが、面白くて仕方がありませんでした。インターネットの大いなる可能性を日々感じていましたね。
「映像」と「インターネット」という切り口で就職活動をはじめて、テレビ局、映画会社、広告会社等の入社試験を受けていたのですが、ある日友人が「アンダーセン・コンサルティング(現:アクセンチュア)に内定した」と嬉しそうに報告してくれました。当時アンダーセン・コンサルティングはもちろん、コンサルティングファームの存在を全く知りませんでした。その時、彼が持っていたパンフレットを見せてもらったところ、「変革」「コンピュータ」「メディア」というキーワードが書いてあるのが目につき、それを見て「メディアの変革って僕のテーマそのものなんじゃないか」と思ってその場ですぐに会社説明会に申し込みをしました。
たまたま出会った会社だったこともあり、リラックスして面接を受けていました。「これからのインターネットはこうなるんじゃないか」という話を面接の時はよく面接官と議論していました。今思えば、かなり生意気な発言をしていたと思います。自然な流れで、アンダーセン・コンサルティングから内定を頂いたので、何かのご縁があると思い入社を決めました。
そうですね。就職活動終了後に「就職活動は今後インターネットによって大きく変わります」というメッセージを後輩たちに伝えたいと思って、ネットをきっかけに出会った友人達と共に「学生が書いたインターネット就職本」という本の執筆を開始しました。執筆中に、「この本を読んでくれた読者がアクセスすべきホームページがあった方が良いんじゃないか?」と思い、作成したホームページが「ジョブウェブ」なんですよ。1996年の10月頃の事ですね。
最初はメーリングリストサイトでした。仕事やキャリア、就職活動に関してメーリングリストで議論しようというものでした。加入メンバーが増えるにつれて議論の内容も多様化したため、業界やエリア毎に分科会ができていきました。それぞれの分野でメーリングリストを使って情報交換ができる、今で言うSNSに近い雰囲気を持つサイトになりましたね。
その後は情報を交わしている内に「実際に会ってみたい」ということになり、それぞれの分科会の方々が自主的にオフ会や勉強会を開くまでになりました。システム的にも日程調整のためにイベントエントリーシステムを作成するようになり、徐々にコミュニティの形を成していきました。実は「みんなの就職活動日記」がジョブウェブの人気コンテンツでした。