スタートアップは自分らしさを活かせる環境そのもの
株式会社TECHFUND / 川原 ぴいすけ
はい。僕たちは「起業家をメジャーな職業にする!」と言うビジョンを掲げて活動していますが、起業家がメジャーな状態というのは、起業家の数だけを増やせばいい訳ではありません。起業家の成功確率を上げることも必要です。これまで僕は起業家をメジャーな職業にするためには「起業家の数を増やすこと」「起業家の成功確率を上げること」と言うこの2つのテーマを提案してきましたが、今回は「スタートアップ市場に明確な指標を作る」と言う第3のテーマについてお話しします。 起業は保険や保証もないし100社に1社ぐらいしか生き残れないと言われていて、一般的にあまりにリスクが高いと認識されています。でも本当にそうでしょうか?リスクが高いとは言いますが、いつの指標を持ってそう言われているのでしょうか?確かに創業期において資金がショートしたり、事業がうまく収益を上げれなかったりというリスクは存在しますが、それは起業でなくても同じような同じようなリスクは存在すると思います。しかし、シード・アーリーステージはそれらのリスクがしっかり分析されていないことが多く、「起業はリスクが高い!」というイメージが先行し過ぎているように思います。 上場市場では、会社の株価が変動したり為替が発生して、その会社がリアルタイムで評価される仕組みがありますが、スタートアップはそのあたりが全く整備されていなくて評価軸が曖昧なんです。これまでは「数を増やすこと」「成功させること」の2軸のパラダイムを描いていましたが、起業家が評価される指標をしっかり作ることが大事だということに気づきました。
そうです。SUNRISE PROGRAMには起業家をしっかり成長させていくという第一のミッションがありますが、第二のミッションとして、プログラムを通して支援するスタートアップ全ての行動や価値を定量化することを掲げ、これを実現するためのシステムを自分たちで作っています。 例えば、ざっくりですが、Aというスタートアップは、ボードメンバーが全員優秀だから120点、Bというスタートアップは事業がスケールしそうだから150点というようにして、スタートアップを定量的に採点します。そしてそのスコアを資金調達するときの基準にしたり、人材採用基準にするといった一つの定量的な軸を作りたいというのが僕らの想いです。 曖昧なことが必ずしも悪いことではありませんが、現状の曖昧な市場のままでは、スタートアップ市場自体は建設的に成長しないと思っています。 とまあ、めっちゃ堅っ苦しいこと言いましたが、僕自身は起業する人には人間らしく、シンプルに、自分が悩んでいることを突き詰めて考えてほしいと思っています。人類は歴史的に、自分たちのニーズに合わせて学びを得て、それを改善するソリューションを見つけてきました。その繰り返しで発展してきた分かりやすいプロセスがあるのでもっと人間らしくなればいいと思います。雨が降ったら何をしますか?そう、傘を差しますよね?そうそう、そんな感じ。