月間600万PVのメディア運営者が語る、全方位型の幸福追求とは?
株式会社サクメディア / 代表取締役社長 林征夫
94年駒澤大学経済学部卒業。卒業後、明電舎系列OA機器メーカー入社し海外営業課配属。韓国や台湾、香港などの大手メーカーと営業および貿易実務を経験。02年退職後に、デジタルハリウッド専門学校WEBデザインスクール通学。翌年よりアシスタントコーチを経て、同スクール法人向け教育プログラムの講師担当。04年に現会社設立し、大手金融系企業のコンサルとして戦略的WEBマーケティングを支援。その後女性向けWEBメディア「東京独女スタイル」および「ハナクロ」をリリース。昨年より母校駒澤大学経済学部でビジネス事例研究における講演活動実績。
サクメディア
http://www.sucmedia.co.jp/
「東京独女スタイル」
http://www.dokujo.com/
アラサー独女が「結婚」について考えるメディア
「ハナクロ」【姉妹メディア】
http://www.hanakuro.jp/
ゆとり世代の本音を配信するメディア
「東京独女スタイル」は、働く独身女性に様々な情報発信を行っているコラム系Webメディアです。「独身女性が、自然恋愛を通して結婚するためにはどうすればいいか?」ということをコンセプトにしています。リース当初は、結婚をするもしないも選択は読者の自由という編集方針をとっておりました。運営を続けていくうちに、アラサー独身女性の多くが結婚願望を抱いていることがわかりましたので、その部分を曖昧にしないで、「結婚できる女になるためにはどうすればいいか?」という課題に真剣に向き合い、読者に寄り添った記事に限定するという編集方針に転換しました。おかげさまで、4年目に月間600万VPを超えるメディアへと成長しました。
弊社はWebサイト制作請負をメイン事業としていました。その傍ら、アフィリエイト目的のサービス比較サイトを複数所有していました。アフィリエイトサイトはWEBサイト制作よりも安定的に稼げて魅力的ではありますが、サイトをたくさん作っても、個々のサイトに愛着が持てず、売上が伸びても達成感が得られません。そこから徐々に世の中に役立つオンリーワンのWEBメディアを作って、ゼロからブランディングして成功させたいという意識が芽生え始めました。
まずWEBメディアのテーマ選定にあたり、当時、私が付き合っていた妻に相談しました。彼女は、東京の吉祥寺で一人暮らしをして、おひとりさま用のワンルームマンションでも買おうかと真剣に悩んでいました。理由は吉祥寺が一人暮らしの女性にとっても優しい街だから。公園へひとりで散歩に出かけしたり、おしゃれカフェでグルメを堪能しながら本を読んだり。素敵な雑貨屋もあちこちにあるので、あっと言う間に一日を楽しく過ごせる。
でも同時に、彼女はこうして楽しめるも独身のうちだけで、内心では、早く結婚したいし、子どもを産んで楽しい家庭を作りたいと願っていたようです。
彼女のように結婚適齢期の働く独身女性のデリケートな内面に共感できる記事を配信するWEBメディアを作ったら、ちょっとは社会貢献できるではないかと真剣に考えるようになり、「東京独女スタイル」という独身女性向けWEBメディアを立上げました。
寂しがり屋だった性格なのか、友達を誘っていつもどこかで遊んでいましたね。大学から渋谷までアクセスが便利だったので、学ぶ環境よりも遊ぶ環境が充実していました(笑)。 学内にはサークルが無数にあったのですが、アットホームすぎる雰囲気に馴染めず、他校の学生たちと元気に毎日ワイワイはしゃげる刺激的な居場所が欲しいと思い、大学2年生のときに、学部の仲間同士でインカレを立ち上げました。複数の大学から人を集めて、ツアーやパーティなどのイベントを毎月企画していました。
このサークルは私が発起人ではありますが、「自分は表に立つよりも裏方の方が力を発揮できるんじゃないか」と思い、見た目落ち着いていて安定感ありそうな仲の良い友人を口説いて、代表として立てました。僕は当時、気さくに周りの人が話しかけてくれたり、相談しやすい性格だったらしく、当時、男友達だけには相当モテたことは自慢です(笑)。リーダーになるというよりも、自分は裏方で何かの利害を調整したり、頼みづらいことを人に頼んだりするのが一番上手だろうなと感じていました。
ピークの時は200人くらい集まったこともあったのですが、学内だけのサークルとは違って他校との調整も必要なので、かなり苦労しました。ゼロからのスタートという意味では、まさにベンチャーの起業に近い経験かもしれません。人生で初めて、経営の難しさを味わった気がします。
だんだんサークルの運営が暴走し始めました。メンバーそれぞれが好き勝手なことを始めて、単なる「自己満足」なものになってしまって。やっぱり、主催者って苦労することが多いんですよ。イベントで失敗した何十万円というツケを自分たちで補填したこともありました。そういう苦労が重なって、「自分だけが割を食っている」と愚痴をこぼすこともありました。
でも客観的にみれば、元々自分がやりたいことをやっているだけなので、参加者の人たちを喜ばせずにして何かしらの見返りを求めるのはおかしな話です。もっと相手の気持ちになって「社会人になってもこの仲間と一緒にいたい」と思わせるくらい、こちらから積極的に人間関係を構築する努力が足りなかったのではないかと振り返って考えます。また、一方的にこっちが人を集めて楽しむのではなく、相手のことを徹底して喜ばせてあげられるくらいのレベルにならないと、その先の達成感は得られないと思います。