お祝い事のプラットフォームを創る起業家
株式会社FLASHPARK 代表取締役 / 高橋優貴
インターンの大学生が起業家へ取材する!起業家インタビューのthe Entrepreneur(アントレプレナー)
1986年2月5日生まれ。29歳。
東京都立大学在籍時リッチメディア広告の制作事業をたちあげる。
2009年4月に株式会社FLASHPARKを設立し、CEOに就任。
製造業に対し利益増加のコンサルティングや小売りのノウハウを提供し、
売上があがるよう営業・制作・運用を一本化したサービスを軸に事業を展開。
その後自らがエンジニアとして、ギフトECサイト「バースデープレス」を構築。
2012年、事業をバースデープレスの運営に絞り、
CTOを兼任しながら年間2万件の注文が入るECサイトへと拡大させる。
エンジニアスキルと決断力、そして実行力は、
出資元の企業様より高く評価され社員からの信頼も厚い。
株式会社FLASHPARK
http://flashpark.co.jp/
ギフト・プレゼントに特化した通販サイト「BirthdayPRESS-バースデープレス」
http://www.birthday-press.com/
バースデーケーキのECサイトである「Birthday PRESS(バースデープレス)」を運営しています。
現在約5000店鋪が参加し、30万人が使うサービスにまで成長しており、リリースしてちょうど3年になるところです。WEB上でバースデーケーキを販売するサービスとしては日本で最大級だと自負しておりますが、ケーキ以外にも、花、お酒、アクセサリー等で人気が出ています。
将来的にはお祝いのプラットフォームサイトになることを目指しており、出産祝い、敬老の日など、アニバーサリー全般の商品の充実にも力を入れています。
ギフト・プレゼントに特化した通販サイト「BirthdayPRESS-バースデープレス」
中学生の時からHTMLや初歩的なプログラミング言語を勉強していました。昔からプログラミングには関心が強かったですね。
ヤフーの登場が私をプログラミングの世界に引き込む一番大きな影響を与えました。
私が中学生の時にヤフーが上場したのですが、当時はブラウザを開くと絶対「Yahoo!」が出てくるんです。
子供ながらにそれを見て、「ヤフーってすごいな」と思ったんです。
次第に「ヤフーに自分のページが載ったらカッコイイな」という憧れを持つようになり、中学生の頃からHTMLなどを勉強するようになりました。それが一番最初にプログラミングに関心をもったキッカケですね。
私の大学時代は、ちょうどFlashという技術が流行り始めていた時期で、私もどうしてもFlashが使えるようになりたくて独学で勉強していました。そうやって独学で学ぶうちに「実務レベルでFlashを使ってみたい」と思うようになったんですね。ちょうどその時使っていたプログラミングの専門書を書いた会社がアルバイトを募集していたので、応募してみたんです。
実際に仕事としてやってみると、ますますFlashやWEBの仕事に魅力を感じるようになりましたし、アルバイト先の社長のように自分もなりたいと思うようになりました。そうして在学中に個人事業主として独立することを決めました。
不安は全くなかったですね(笑)。
当時はFlashを使いこなせる人が少なかった割に、Flashの需要はかなり大きかったんです。有名な代理店からも仕事を頂く機会もあり、仕事がなくなる心配をしたことすらなかったです。それに21歳という若いうちに挑戦できたことも不安を感じなかった理由として一部あると思います。今にして思えば、Flashバブルとも言える特別なタイミングだったから仕事も多かったのですが、当時はそれが普通だと思い込んでいて、仕事はたくさんあるものなんだと思っていました(笑)。
個人事業主としてFlash製作の下請けを行っていくうちに、良いコンテンツを納品しても、それをクライアントがうまく運用できずに成果がなかなか出ないところに問題が起こっていると気がついたんです。
そこで、制作から運用まで一本化して提供するサービスを行えば、良い関係が築けるかなと思い、自分で営業を始め、これを機にフラッシュパークとして起業しました。
また、自分で様々な企業に営業を行っているうちに、WEB上でケーキを配送販売するサービスであれば競合と市場的に上手くいく気がしたんです。そうして「バースデープレス」というサイトが生まれました。
当時はケーキをWEB上で販売し、配送まで行うサイトは全くありませんでしたのでチャンスだと思いました。
何故ケーキの配送付きWEB販売がなかったかというと、ケーキ屋さんにはケーキを配送販売したくないという事情があったのです。配送中にケーキが崩れたり潰れてしまう恐れがあるため、実店舗で直接販売することを望む人が多かったのです。
しかし、いわゆる「地元のケーキ屋さん」は人口減少や百貨店、コンビニの台頭により年々売り上げを下げてしまっているのが現状でした。そこで、お店の担当者に配送の安全性や、通販を行うことによるメリットを丁寧に説明したところ、多くのケーキ屋さんが通販を行うことに意欲的になってくれたのです。
それは消費者としての視点が、あくまで家庭のみの購入としてしか考えることが出来ていないからですね。確かにケーキの購入先の70%は洋菓子店が占めており、WEB上で購入する人の割合に至っては全体の2%ほどしかありません。
しかし、遠くで暮らす家族や友人の誕生日祝いなどのサプライズをしたいときはいかがでしょう。通販であれば、手渡しできない場合であっても「配送」することでその問題を解決することができますし、ケーキと一緒にプレゼント商品の合わせ買いも容易になります。また、一度にケーキを大量に注文するような企業のお得意先になってもらうことができればどうでしょうか。実際にバースデープレスのユーザーにはそういった顧客が多く、ニーズを強く感じています。
ケーキそのものの市場規模は大きいとは言えませんが、このようにユーザーニーズを汲み取る工夫やアイデア次第でいくらでもやりようはあるものです。