『サイバーエージェント子会社社長の告白』
【第15弾】
QUREO 事業責任者 高橋 悠介さん
「You Only Live Once. 恐れずに心躍ることに飛び込め!」
『サイバーエージェントのグループ会社の社長インタビュー連載企画:第15弾』
QUREO 事業責任者 高橋悠介
<経歴>
2016年 株式会社サイバーエージェント内定者時に、サイバーエージェントの子会社である、株式会社アプリボット内で新規事業「QUREO」プロジェクトを立ち上げ、責任者として推進。
2017年 サイバーエージェント入社後、引き続きアプリボットで「QUREO」プロジェクトの事業責任者として約20名のチームメンバーを牽引。
2018年2月 「QUREO」サービスローンチ。
<企業情報>
アプリボット
https://www.applibot.co.jp/
QUREO(キュレオ)
https://qureo.jp/
「QUREO」は、小学生向けのプログラミング学習コンテンツをオンラインで提供するE-learningサービスです。
2020年の小学校におけるプログラミング教育必修化に向けて地域や環境の格差をなくすために、オンライン上でいつでもどこでも、低価格で子どもたちがプログラミングを学習できる教材の開発と運営をしています。
より多くの子どもたちに、プログラミングを学べる機会を提供したいという思いがあり、
先生がいなくても、「QUREO」があるだけで子どもが1人でも楽しみながら学べる設計になっています。
最近では、プログラミングの成績を、データを元に「見える化」する「成績機能」をリリースするなど、さらに質の高い教育を届けるために、新機能を追加しています。
また、オンラインだけにとどまらず、より多くの子どもたちに届けるために、学習塾に導入いただいたり、私立小学校や、自治体(鹿児島県)とも協力して取り組むなど、学習の機会を増やすために様々なコラボレーションを行っています。
日本では2016年に「2020年からプログラミング教育を必修化する」という方針が決まり、最近では、2024年から、プログラミングを大学入学試験の一部に組み込む方針も発表されるなど、プログラミング教育に対する関心が高まっているという時代の背景があります。
また、世界的に見ると、すでに欧州などでは小学校でのプログラミング学習は必修化されており、スタンダードなものになっていますが、それに比べ日本が遅れているという現状もありました。
サイバーエージェントグループでも、2013年から小学生向けプログラミングスクールを運営していますが、2016年の必修化決定以降、この数年で子ども向けプログラミング教室がどんどん増えています。しかし、どうしても首都圏や人口の多い都市部のエリアに偏っており、地方ではそういった教室がないエリアがまだまだ多いのが現状です。
また、必修化前からプログラミング学習を取り入れようとする小学校や学習塾も増えていますが、指導者不足や適切な教材がないといった課題も見られました。
これらのプログラミング教育が抱える課題に対して、
日本全国の子どもたちが、どこにいても本格的かつ楽しくプログラミング学習ができる教材を提供したいと考えました。
スマートフォン向けゲーム事業を行うアプリボットの強みであるクリエイティブ力や、開発力を活かせば、日本の子どもに合ったプログラミング教材をつくることができるのではないかと考えたからです。
例えば、「QUREO」では、学習が進むごとに自分のレベルがアップしていくのですが、それも1レッスンで1レベルという単調な段階設定だと面白くないので、最初の方ではテンポ良くレベルアップして、まずは「面白い、楽しい」と思うような仕掛けをしていたり、細かいですがレベルアップするアニメーションの演出ひとつにも、ゲーム事業で培ったナレッジを活かしこだわっています。
お子さまにとっては、「勉強している」というよりは「ゲームをしている」という感覚に近くなるような仕掛けを多数取り入れているのです。
狙い通り、「『QUREO』をやりたいから学校の宿題を頑張る!」とか「早起きする!」といった、学習コンテンツとは思えない現象が実際に利用している子どもたちのなかで起こってきており、ゲーム会社だからこそできる、「楽しくてたまらない学習コンテンツ」の実現に手ごたえを感じています。
また、昔からゲームが好きな小学生は多いですが、最近では小学生のなりたい職業ランキング上位に「ゲームクリエイター」があがるほど、デジタルネイティブである小学生にとって「ゲームをつくること」は身近なものになってきているのだと思います。
高校時代は、洛南高校という、京都にあるいわゆる進学校で、ルールが多くもどかしさや理不尽を感じながら通っていました。
しかし、大学受験で失敗してしまい、学歴コンプレックスが強い大学生になってしまいました。どこか「見返したい」という気持ちがあり、大学では、学校に通いながら、弁護士の予備校に毎日通って勉強する日々を過ごし、本気で弁護士を目指していました。
ある時、「勉強はしているものの、弁護士の実務に触れたことがない」と思い、弁護士事務所でアルバイトとして働き始めました。
いざ働いてみると、弁護士としての業務よりも、
そこに舞い込んでくるビジネスに関わる話や、新しいビジネス始める上での話の方にワクワクしている自分に気づきました。
その時、
「誰かをサポートする側より、自ら何かをつくる側になりたい。」
「新しいものを創りたい。」「新しい事業を起こしたい。」と実感しました。
大学3年生になり、新しいことに触れようと思い、夏に15社程インターンシップに参加しました。その時に、サイバーエージェントに出会いました。
私は、関西の大学生でしたが、東京で経験したインターンシップでの学びが大きく、
関西に帰らずに東京にいる方法はないかと考えるようになりました。
学校の勉強よりも、東京で最先端のビジネスを若者がつくっているというダイナミックさに魅力を感じ、その現場から離れてしまうことが怖くなってしまったのです。
そして、大学3年生の秋に、関西にいた4人の仲間と上京し、吉祥寺でシェアハウスをしながら、「Retty」というグルメレビューサービスの会社でインターンを始めることにしました。
毎週日曜日、夜行バスに乗って京都に帰り、月曜日に授業を受けて、月曜日の夜行バスで東京へ戻ってきて、火・水・木・金・土・日で働くという生活を送っていました。
その後、「DRAFT」というサイバーエージェントのインターンシップに再び参加し、内定をもらってからは内定者アルバイトとして全力で働きました。
とにかく足を動かして、様々な体験をする中で、たくさんのことを学んだ学生時代でした。