どん底を見るのも悪いもんじゃない
料理家・フードコーディネーター / SHIORI
クリエイティブ・キッチンでは、様々な場所で活躍されている方をお招きして、コラボワークショップを開いています。テーマは食に関することもあれば、食がメインでないこともあります。「同世代の女性が興味のあることを、料理を絡めて発信したい」と思い、始めました。私はもともと、このアトリエを同世代の女の子をハッピーにする空間にしたかったのです。なので、自分が「面白いな」と思ったことや興味をもったことを積極的に企画しています。クリエイティブ・キッチンで、生徒さんが新しいものに触れるきっかけづくりができたらと思います。
「人にしてもらえる当たり前はない」ということを心に留めています。こう考えると、ちょっとしたことでも感謝することができ、毎日を幸せに生きることができるんです。
それから、「オープンマインドでいく」ということも気をつけています。料理教室って、初めて会った人とたったの2時間半しか一緒にいられないんです。生徒さんにはその短い時間を思う存分楽しんでもらいたいと思っているので、こちらから心を開いて出来る限りコミュニケーションを取り、距離を縮めることを心がけています。
料理のデモンストレーションを見せながら、自分の失敗談を話すといった心がけをしています。そうすると、「SHIORIさんでもそんなことがあるんだ!」というふうに親近感が沸くと思うんです。そういった工夫をしないと、先生と生徒の関係のまま、打ち解けずに終わってしまいます。こちらから一歩近づくことの大切さを、料理教室では実感しています。
私は、起業を誰しもに勧めるわけでは決してありません。起業をすると、人とのことやお金のことなどで悩みはつきないし、苦労することもたくさんあります。実際、起業をしなくても生きていくことはできるし、他にもさまざまな選択肢はあります。でも、起業をして、会社のトップとして仕事を続ける中で、常に学び続けることはあると思います。私も、「L’atelier de SHIORI」を運営してきたこの1年、まだまだひよっこ経営者ではありますが、多くの学びと経験を経て成長することができました。
経営は、「社会を変えたい」「社会のために何かをしたい」と思う人でなければ続かないのではないかと思います。起業をして自分の考えや理想を発信することで、同じ思いを持った仲間が必ず集まってきます。仲間が集まれば、実現できる可能性がどんどん広がっていきます。平坦な道ではないと思いますが、社会のために何かをしたいという熱い情熱とパワーのある人はチャレンジしてみるのもいいと思います。