思い立ったらすぐに行動
行政書士法人こころ / 藤澤絢香
今回取材をさせて頂いたのは、行政書士法人こころの藤澤絢香さん。
「お客様の心に寄り添ってご期待以上の満足を提供したい」という思いから、事務所名を「こころ」と名付けたそうです。20代で、しかも女性ながら行政書士事務所を立ち上げられた藤澤さんに、独立の切っ掛けをお伺いしてきました。
栃木県の小川町という最寄り駅まで車で30分もかかるような田舎町で高校まで暮らしていました。その頃からテレビドラマなどの影響で弁護士への漠然とした憧れがあったので法学部を志望していましたね。知識で人を救える弁護士ってカッコ良いなと思っていました。都会へ出たいという憧れもあったので、青山学院大学法学部への進学を決めました。
弁護士を目指して大学に入学したので、司法試験対策の予備校に通っていました。ただ通い始めたのは1年生の終わり頃からで、それまでは所属するオールラウンドサークルで遊んでいる事が多かったです(笑)。そんなに頻繁に活動しているサークルではなかったので卒業まで所属していて、そのときの友達とは今も繋がりがありますね。予備校に通い始めてからは就職活動もせずに法律家の道1本で行こうと3年時、4年時、卒業後の3回司法試験を受けましたが結局ダメでした。当時は「何か1つ成し遂げたい」という想いで勉強に励んでいましたね。
卒業後の司法試験に落ちてしまってから、また来年の試験に向けて勉強するか、それとも働き始めるかで悩みましたね。もう試験にかける自信もなくなってきていたのですが、それでも弁護士の下で働こうと思い、最終的には法律事務所で働く事に決めました。
その法律事務所では色々な事件を扱っていたのですが、1番多かったのは交通事故に関するものでした。働く前は、弁護士といえば派手な刑事弁護が多いと思っていましたが、実際は地道な仕事なんだなと感じましたね。ですが事務手続きや書類作成等を行っているとお客様からの感謝のメールを目にする事も多く、弁護士への憧れが強まっていきました。そして働き始めて3年目で行政書士の資格を取得しました。
法律事務所で働いている内に個人の名前で仕事を頂いて感謝されるという事に関する憧れが強くなり、自分にも何か出来ないかと考えているとき目に付いたのが行政書士だったんです。行政書士の資格があれば交通事故の被害者の方の保険金の請求や簡単な法律業務が出来るという事を知り取得したんです。その頃から独立も視野に入れていましたね。
そうです。独立を考えていたんですが何のコネもないのでなかなか出来ずにいました。しかし、お世話になっていた法律事務所の弁護士さんが協力してくれた事がきっかけで独立に踏み切る事が出来たんです。リスクに対する不安もありましたが、やっぱりそれなりの覚悟はしていました。私は元々思い立ったらすぐ行動に移すタイプで特に周囲に相談しないで独立に踏み切ったので、友人や両親はビックリしていましたね(笑)。世の中に仕事って溢れているのであまり悲観的になる必要もないと思ったんです。「ダメだったら別の仕事をすればいい」という感覚で独立しました。
苦労したのはお金を頂く事の難しさを痛感した点ですね。自分が動かないと1円にもならないので、今まで弁護士さんの下で働いていた事が恵まれていたんだと気付きました。
良かった点は色々な人に会えるという期待感がある点です。行政書士の会合やセミナーもあるので色々な人に会える機会があるんですよ。色々な考えの人とお会いして刺激を受ける事で自分も成長できると感じています。新しく出会う人の話を聞くのが1番の楽しみですね。