いずれは、経営を超える経営を目指す
ファイナンシャル・プランナー / 鳴澤 大地
仲間と一緒に、学生団体「@will」を立ち上げました。コンセプトが「意識の低いまま学生生活を送っている人を引っ張りあげるような、キッカケを与える」という団体です。
僕達が提供していたコンテンツは、セミナーなどの堅い形式ではなく、イベントを開いて、そのイベントに学生の中でも最高峰のパフォーマーを呼んで、そのパフォーマンスを見て貰うというもの。同世代が輝いている姿を見れば、誰もが「俺も負けないぞ」という気持ちになれると思ったんです。引退前の最後のイベントでworldという京都で一番大きいクラブを超満員にする事ができ、団体から卒業しました。
また、このイベントの活動から、今のFPの活動のキッカケになる、ビジネスの師匠に出会いました。
それまで、僕の中で40代のイメージは「満員電車で疲れて揺れているイメージ」しかありませんでした。でも、その人(師匠)は同じ40代でも全く違ったんです。本当に格好良くて、ノリが良くて友達も多く、何より他のサラリーマンにはない”自由”を手にしているように映ったんです。「こんな格好いい大人も世の中にはいるんだ!」と驚いた事を今でも鮮明に覚えています。
仲良くなってからすぐに、この人がどんな仕事をしているか気になりました。そこで聞いてみると「FPしているよ」と言われました。それが僕とFPとの出会いです。FPは初耳でしたが、調べれば調べるほど魅力的な仕事に感じて、すぐにその方に弟子入りをさせて頂きました。
一番初めに師匠から言われた言葉が「携帯を買ったら、携帯触るのと説明書開くのとどっちが先?携帯触るのが先でしょ?」というもの。この言葉から分かるように、師匠がとにかく実践主義者だったので、いきなり虎の穴に叩き込まれました(笑)。
具体的には、最初の3回だけ師匠についていって、4回目からは僕とクライアントさん二人っきりのガチンコプランニング。住宅ローンも投資信託もチンプンカンプンの状態だったので、クライアントさんに分かっているふりをするのに精一杯でした。毎日毎日死ぬほど勉強して、毎日毎日クライアントさんに素人だとバレないように冷や汗をかきながら提案して、体当たりでプランニングを習得していきました。
一応、保険の基礎的な知識だけ勉強していたのですが、最初のお客様は住宅ローンのご相談だったので、僕の知識じゃ到底太刀打ちできません。「分かりません」とは言えなかったので、「一旦持ち帰って、再度ご提案させていただきます」とお話して、師匠にアドバイスを請いました。
師匠にアドバイスを求めると、何も教えて貰えず、「じゃあ実際に住宅ローン組んでこい」と言われて、ローンを組む人の振りをして銀行に行かされました(笑)。
・・・当時は無茶ぶりとしか思えなかった師匠の狙いも、今だったら分かります。結局人は本で読んだ事(知識)ではなく、自分で経験した事(知恵)しか教えられないんです。だから師匠は、多少強引にでも「知恵」を体得させたかったのだと思います。銀行に行かされたのも、実際に行ってみた事で窓口の対応を学ぶことができ、お客さんにもより臨場感のあるご提案が可能になったんです。
最近ではいつの間にかキャッシュフロー構築から保険関係までご提案できるようになりました。自分でもびっくりです。
師匠の下でFPをスタートし、半年で200人プランニングさせて頂きました。その後、150名が固定クライアントで僕が担当させて頂いています。