” 歪み ” がチャンス ~誰もやっていない、誰にも負けないことを~
Zuva株式会社 代表取締役 菊池慶輔
私は起業家と経営者というのは重複部分こそあるものの、求められるものは異なると思っています。起業家というのは、ある一点に対して狂ったように圧倒的自信を持てるというものを持っている人でないと、私は成功し切れないと思っています。99%の人に反対されたとしても、自分の考えに絶対的な確信を持っている人が、起業家に向いていると思います。 一方で、そういう人は経営者には向いていないことが多いです。自分の思い込みが激しくて、組織をマネジメントする意欲もしくはスキルが欠落していることが多い。そのように突っ走ってしまう人には、周りもついていけなくなってしまうことがあります。アメリカとかでは、0から1の人と、1から9の人と、9から10の人というのは、人材の層が厚くて役割分担がされているんです。組織がどのフェーズにいるかで、必要とされる経営者の素養は変わってくるとは思いますが、やはり無から有を生み出す起業家に必要とされる人物像というのは、狂った何かを持っている人、絶対的に自信があるものを持っている人だと思います。
ベテランの方が起業の成功確率が高いというデータもあると思います。確かにそういった場合もある反面、どんなに優秀なベテランでも大企業の経験しかないという人では、起業のやり方がわからないから失敗してしまうこともあるんですよね。私の意見としては、大学在学中など、若いうちに起業の経験はしておいた方がいいと思っています。大学生が着想した事業アイデアで果たして本当にその事業が大きくなるかどうかはわかりませんが、経験自体は早めにしておいた方がいいかなと思います。ただ、人生をかけた本命のテーマで勝負するのであれば、じっくり内的な確信を120%にできるまで待った方がいいです。
まず前提として、私はまだ成功に至っていると思っていないのですが、私の得意技の一つは、上下左右、色々な人と仲良くなれるというか、交友関係に偏りがないんです。国籍も関係なかったり、色々な仕事をしてる人が知り合いにいたりします。今、本当に名のある有名企業がZuvaのお客様なのですが、その何割かは私の個人的なつてで、知り合いが企業内にいて、「Zuvaって会社をやっているんだけど、話聞かない?」という紹介をきっかけに契約してくれたりしています。人脈というと安っぽい表現ですが、色々な人との有機的なつながりというのは非常に助けになっています。