” 歪み ” がチャンス ~誰もやっていない、誰にも負けないことを~
Zuva株式会社 代表取締役 菊池慶輔
短期的なところで言うと、我々はデータ・人材・AIテクノロジー、この3つがオープンイノベーションの実践には大切で、これらを状況に応じてベスト・ミックスで使っていくということが現代社会では求められると考えています。この要素の最適なバランスを自ら纏い、世の中に提案してゆくことで日本ではこの領域でNo.1になりたいですし、今はアメリカやドイツ、中国からもお仕事を頂いているので、今後は海外からの売上の比率をもう少し伸ばし、国際的な企業を日本から作っていきたいというのが、この3年から5年程の目標です。
“イノベーション”のような曖昧な定義で捉えると、5年、10年後には不可逆的に益々大きなマーケットになっていくと思っています。既存のコンサルティング会社や調査会社というのは、このような新興マーケットに対して組織やサービスが最適化されていません。まだ上手に組織やサービスを作れていないからこそ、Zuvaは若い企業ながらも、本当に必要とされるものを先行して作れるような企業になりたいと考えています。また、カテゴリーにゆるぎがあってダイナミックに変化してゆく市場なので、Zuvaとしてはそのような環境において、世界で確固たるポジショニングを取りにゆきたいというのが、5年、10年以降のビジョンとして社内で共有しています。既存のカテゴリーに囚われず、新しいカテゴリーを作っていくような組織になることを目指しています。
自分が世界の誰にも負けない、と自信を持てるものを温めた方がいいと思います。自分のものの見方が、世の中の他の人のものの見方と違うというのは、やはり起業のチャンスなんです。自分がこう思ってるのに、世の中はこう思ってないということは、その間に歪みがあるんですよね。1番自信を持ってる人の考え方に世の中が追いつくまでには時間がかかるので、世の中がその考え方に追いつくための仕組みを作ったり、来るべき将来に備えて新しいお金の流れを作ったりできるのが起業だと思っているので、そういった確信を持てるものをまずは温めてほしいと思います。そして、それが明確に掴めたら、起業してた方がいいです。これは起業家目線だけではなく、VC目線でもありますね。なんでもいいからとにかく起業したい若者がいることもいいとは思いますが、それはあくまでも練習試合にしかならないのではないかなと思っています。本当の世界的な会社になるためには、やはりそういう内的な確信を蓄積して、それを表に出すというタイミングが重要だと思います。みんなと違う意見を、臆することなく、むしろなんで世の中こんな遅れているんだ、みたいな目線を持つぐらいには、何か確信めいたものを持ってほしいなと思います。