「負」と「海外」から見えた ”空き”スペース
株式会社スペースマーケット / 代表取締役社長 重松大輔
起業して最初の最初は、仮説・検証を徹底してやるのが大事だと考えています。アイデア自体は誰でも考えつくものなんですけど、最初の「PoC(概念実証)」で、これがビジネスとして成り立つのかというのを、非常に早いスピードで、色んな手法で確かめて、結果を出すのが最初は大事なんじゃないかなと思います。
2019年に上場したのですが、「パブリックカンパニーになる」というところで、会社にとっても、私にとってもハイライトだったなと思います。皆様の会社になるのが自分も嬉しかったし、もっと頑張らなきゃいけないなと感じたのを覚えています。
その後だと、コロナの流行です。毎日毎日キャンセルの嵐が続いたときは本当に辛かったですし、このビジネスどうなっちゃうんだろうみたいな、色々なワーストシナリオを考えたりしていました。
「いいこと探し」をするようにしていました。
例えば、苦しい状況下でも何か新しいニーズが生まれてきたりだとか。具体的には、コロナでテレワークのような新しい働き方が一気に広がったので、我々のレンタルスペースやワークスペースは絶対伸びるなと思っていました。
他にも、テレビ番組のロケ地として、レンタルスペースが撮影でもかなり利用されるようになりました。こうして、新しい利用のカタチがたくさん生まれてきたというのが、自分の心の支えになっていたと思います。だからこそ、多少こういう状況が続いても、サービスとしては継続できるんじゃないかという自信を持つことができました。
せっかく生まれてきたからには何かしらのインパクトや爪痕を残したいなという想いで、起業するまでの37年間生きてきましたが、自分自身でやってみて、やはり起業は早く大きなインパクトを与えることができるツールだということに気付かされました。
あとは、当然事業を1人で動かすことはできなくて、色々な人たちを巻き込んでやっていくわけなので、苦楽と共にする仲間をたくさん得られた。そして、その人たちの生活を変えていくというのが、やっていてよかったな、面白いなと思いますね。