何があっても曲げない信念を持っているか
株式会社ウエディングパーク / 代表取締役社長 日紫喜誠吾
1976年生まれ。1998年に同志社大学工学部エネルギー機械工学科を卒業後、(株)キーエンスに入社。その後、将来の起業を目指して急成長のネット業界へ転職を決意し、2000年に(株)サイバーエージェントに入社。インターネット広告代理事業のマネージャー、局長を経て、2004年にサイバーエージェントの100%子会社として設立された(株)ウエディングパークへ出向。2005年に代表取締役に就任し、現在に至る。著書に『僕が社長であり続けた、ただ一つの理由』。
ウエディングパークは、「結婚を、もっと幸せにしよう。」という経営理念のもと、ビジョンに「21世紀を代表するブライダル会社を創る」を掲げ、1999年の創業以来20年以上「デジタル×ウエディング」で事業を展開しています。
2004年に日本で初めて結婚式場のクチコミ情報サイト「Wedding Park」をスタート。現在は6つの専門メディアをはじめ、デジタルマーケティングやDXの支援、教育事業などを行っています。2021年からはデザイン経営にも取り組み、技術とデザインの力で結婚するおふたりやウエディング業界を全面支援し、結婚に関わる全ての人の多様な幸せを叶えられるよう邁進しています。2024年11月には、結婚式費用の透明化を目指す「mieruupark」をリリースしました。
大きく2つあります。
1つが、もともとサイバーエージェントの本業でもあったインターネット広告を使っていくことです。 事業の根幹としては、土地勘のあったネット広告で、しっかり収益を上げていくようなビジネスモデルがいいだろうと、考えていました。
もう1つが、ほかのインターネットメディアとの差別化です。ウエディングパークは、1999年からメディアとしては存在はしていたのですが、サイバーエージェントがM&Aをし、私が事業の責任者をやることになった当時、他の結婚式場探しができるWebメディアと、あまり差がない状態になっていました。本来このメディアとして何が差別化できて、かつユーザーから支持を受ける状態になるのかを考えることになりました。
その2004年当時に、『@cosme』という化粧品のクチコミサイトなど、クチコミが人気になっているサイトが存在していましたし、何より自分自身の結婚式の経験から、結婚式場のクチコミや体験談があったら、きっとみんな幸せになるという直感がありました。ビジネスとしてクライアントからもユーザーからも支持を受けるという両立が、具体的に化粧品のクチコミサイトでできているというのも含めると、これを結婚式で展開することもできるだろうと信じて、クチコミサイトに大幅に作り替える決断をしました。
後者です。
前提として、サイバーエージェントグループでは、事業の撤退基準が明確に決められていたんです。なので、ユーザー調査をしてじっくり準備することより、一刻も早くビジネスが成り立つ状態にすることが重要でした。
今も「デザイン経営」としてプロトタイピングしながら事業づくりをしていますが、まさに『社会に出して反応を見ながら作りあげていこう』という気持ちで、まずは「社会に出す」というのを最優先した記憶があります。