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株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワン / 干場弓子
愛知県立旭丘高校、お茶の水女子大学教育学部出身。
1985年の株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワン設立以来、
取締役社長として経営全般 に携わる。
自らも編集者として、勝間和代さんの各書籍、 小宮一慶さんのビジネスマンシリーズ、
流行語大賞にノミネートされた『「婚活」時代』なども手がける。
現状の労働環境の中では、企業の問題と女性自身の問題の両方がありますね。大企業では、5%を女性管理職にしようという動きがあります。これは、非常に少ない。女性はどうしても育休などが必要です。自分で働き方をコントロールできるので、起業は女性の方が合っているのではないでしょうか? 女性も起業に目を向けたら良いのにと思います。
多くの女性起業家もそう言っています。ギャンブルのような投機的ビジネスをしないでも、少しずつやっていく起業の仕方や会社の育て方もあるので、私は起業を女性におすすめしたいと思います。
女性起業家の方々がもっと発言していくことかしらね。ロールモデルみたいな人がもっと現れればいいのではないでしょうか。
女子学生に言いたいのは、実際会社に入ってからというのは、率直に言って男子の方が使いやすいです。女性は、自分の都合を優先させたくなる人や、ちょっと違っていたら他に行こうとする甘えがある人が多い。いろんな悩みがあるとは思いますが、同じように給与を貰って、能力もある中で働くという根性が足りない。
結婚願望が高まっているじゃない? 専業主婦が勝ち組で、頑張って働いている女性にはなりたくない。だから結婚に逃げる! というような風潮は良くないですよ。いつか素敵な王子様が現れると思っている人と、現実を見て自分の力でやっていこうとしている人だったら、後者を企業は取ります。
就活をする時に、自己分析や面接対策のためにストーリーを作ると思うんですけど、それを強く言い過ぎても企業から嫌われます。 若いうちは道を絞らないで何でもやった方が良い。何からでも学べるはずなのに、「僕の専門はこれだから」と決めつけるのはもったいないです。実はそれが合っていないケースも多々あります。「これが得意で、僕はこれでやっていきます!」って明確に言える人なら良いけれども、9割方は、自己分析の過程で勝手に思い込んでいるだけだと思います。
だから、あまり自己分析はやらないほうがいいですよ。私だって最初は、編集者としてやっていて、会社の経営なんてとんでもない! と思っていたので、人生何が起こるか分からないです。自分の中の可能性は思っているよりも大きいから、あまり決めつけないほうが良い。自分の可能性を縮めることになりますからね。
何もないというのも問題です。「自分は働いて何がしたいのか?」ということは漠然とでもいいので持ってほしいです。別に、変わったってかまいません。たとえば、世の中に貢献したいのか? お金持ちになりたいのか? 出世して権力を持ちたいのか? 仕事とプライベートでバランスを持っていきたいのか? など、「どういう人生が良いのか?」というのは考えておきましょう。 そうしないと、「矛盾すること」をしてしまうんですよ。
「出世してお金は欲しいけど、ワークライフバランスで定時には帰りたい」という声を聞きますが、出世した人でそんな人は世界中でどこにもいません。トップの人は、日本人以上に朝まで働いています。
だから、ワークライフバランスを大切にして定時に帰るのは、トップではなく下の人たちです。両方はありえません。自分で起業でもしない限りは・・・ 自分で起業してもそれ以上に大変ですけどね。(笑)
要するに矛盾した2つのことを求めるところに不幸は生じるから、自分はどっちを求めたいのか考えるべきです。