世界はアジア中心へ
オフィスリングシステム株式会社 / 弓山桂司
貿易商社に入ってわかったのは、自分は英語こそはできるものの他は何もできないということでした。マーケティング、ファイナンス、アカウンティング等の経営に必要な様々な知識が欠けていると痛感させられました。そこで経営学を学ぶためにビジネススクールへ行こうと決心しました。
どうせやるなら、世界のトップレベルで学びたいという思いで必死にお金を貯め、3年間で1000万円を貯めてサンダーバードビジネススクールに入学して国際経営を学び直したんです。100カ国以上の留学生が集まるビジネススクールは異色の存在です。その時たまたま、妻と一緒にボランティア活動をしていて、小学校に行って折り紙を教えたりする活動をしていました。その活動が非常に評価されたんですよ。一元的に学力で決めないということは改めて感じさせられましたね。
サンダーバード大学院卒業後、元々働いていた会社で今の恩師となる元シャープ副社長である佐々木博士からのお誘いもあり、国際メディア研究財団の設立時の仕事を手伝ってくれということを言われたんです。そこで、私の人生が変わりました。創業は少し早いなと思っていた私にとっては、5年半そこで働けた経験は本当に大きかったですね。 その後独立し、知的財産などのアイデアをインターネット上で販売する事業を始めました。ただ、その事業は価格設定が少し難しいという事と、知的財産という性質上、やはり物が目に見えないと難しいと思ったんです。そこで、創ったのがオフィスリングシステムという事業部でした。当初はオフィス用品を扱う部門として、コピー用紙を媒体にし、コピー用紙に雑誌などを載せる又は広告を張るなど、コピー用紙を運ぶ間、オフィスに置いている間にコピー用紙を広告などの広告の媒体にしようとしたんです。そうすることでコピー用紙のコストを限りなく0にしようという計画でしたね。それが、今のオフィスリングシステム株式会社の始まりですね。
それはたくさんありましたね。資金面、人間関係、会社間のつながりでも、相手会社が潰れてしまったら、資金も注文品も回収できないこともありますし。当初は真っ暗闇のトンネルを走っていて、光が少し見えたら、また真っ暗闇という感じでした。
サラリーマンというのは雇われているので、本当に自分がやりたいことができないというケースが多いですし、その会社に自分の身を委ねていますよね。だから会社が潰れた時は自分も無くなります。そういう意味で経営は自分がやりたいことをやって、会社がつぶれても自分の責任です。だから頑張ろうと思うんです。