若者みんなが留学できるインフラを作る
オーストラリア留学センター / 衛藤伸彦
日本やアメリカに比較してあまり多くはないと思います。まず、「ビジネスで勝って何になるの?」という疑問から始まります。
オーストラリアでは、ブルーワーカーや工事現場で働いているような人達も、普通に仕事をして、普通の生活を皆が志向しています。
そういうところはすごく良いなと思います。例えば、ブルーワーカーの人々も人並みの給料をもらって、恐らく日本人が驚くような立派な家に住んで、それでしっかり週休2日で、夜はビールを飲んで、家族でバーベキューしたりしています。とても豊かですよね。物質的な豊かさよりも時間や人間関係の豊かさを重視していると思います。 日本のこれからを考えると、安定的な成長はどうしても必要となってきます。
その上で「みんなが幸せになるにはどうしたら良いか」ということをやはり考えていくべきだと思います。国内の需要だけでは必ず財政破綻してしまう危険性があるので、みんなが幸せになるためには絶対に外貨を稼がなくてはいけません。今の私たちの仕事で、世界で活躍でき、日本のために働くことが出来る若者を一人でも輩出したいですね。
はい。
これからの話をしますと、日本はこのままいったら大変厳しいことになると思います。
今は円高ですから、若者が外に出ていきやすいチャンスです。企業にとっても、海外の拠点を安く買いやすいチャンスです。
いつか円安になった時、本当に大変です。今度は逆にどんどん日本が買われていきます。そこで、日本がどっちに転ぶとしても、少なくとも英語は話せないと世界で活躍するには話になりません。アジアの人達は皆英語を話せますから、日本人も英語さえ話せるようになれば、世界で活躍できる下地を持つことができます。
それこそ個人が持つべき「戦略」の第一歩です。
10年後をしっかりと見据えてイメージしておかなければならない。そのことは、特に今から世界で活躍しようと思っている若者に伝えたいですね。
そうです。つまり、国に頼らないということです。
今の日本にいても、年金なんてみんな貰えないですよね? 今の日本企業もどうなるか分かりません。10年後20年後には。
ということは、自分を磨くしかありませんよね。 自分を磨く上で、世界で活躍できるような「タフさ」を是非身につけて欲しいです。
「戦略的」に考えられるかどうか、逆境に対して強いかどうか、あらゆる環境の中で道を拓いて生きていけるかどうか、です。
ずっと日本に閉じこもって、ぬるま湯に浸かっていたら、絶対に「タフさ」は身につきません。
これからは、「俺は俺一人でも生きていく」という気概を持っている人が増えないとダメですね。そういう人がリーダーとして新しい社会を作っていきます。 起業家は特に、そういうタフさは絶対に必要だと思います。
社会人になって最初はプラスという文房具のメーカーに入りました。その会社は新入社員に色々と商品開発をさせてくれる会社で、入社一年目から自分のプロジェクトを持って、主体的に働くことが出来ました。最初から自分で色々なことを経験できたのは非常にラッキーでしたね。その後は、ベネッセコーポレーションに入社しましたが、そこでも様々な事業やプロジェクトを経験することが出来ました。
自分で責任を取らないといけない環境に常に自分を置けたということはすごくラッキーでした。
45歳くらいの時に、そろそろ自分で会社を経営したいと考えたんですね。
大手企業で働いていると、非常に色々なことを学べます。僕もベネッセで色々と学ばせてもらって非常に成長することが出来ました。
学生から起業することは大変だと思います。ノウハウや人脈、経験がどうしても足りないです。しかし、45歳になって自分で出来ない人は企業にとっても不要な人材になっている可能性が高い。
ですので、どんどん中年が起業すべきだと思います。45歳になったら、みんな今いる企業をやめて、自分で事業を始めるようになったら、日本はすごく良くなると思います。